「花に紗(しゃ)をかけたような、やわらかくボワーッとした感じを出したいときは、ソフトフォーカスのレンズや、フィルターを使います。(1992 年)」

秋山庄太郎は室内で花を撮るとき、花の色彩・形容をくっきり写し取るために、マクロレンズで絞り込んで撮るのを好みました。一方、屋外で撮るときは、花の情緒的・幻想的な美しさを表現するため、ソフトフォーカスレンズを多用しました。

現在では、デジタルカメラでもスマートフォンでも、さまざまなデジタルフィルター効果をかけられるタイプのものがあります。やりすぎて不自然になるのは考えものですが、表現したいことにあわせて、それらをうまく活用するのも花写真のたのしみ方のひとつでしょう。(文・秋山庄太郎写真芸術館)


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