2007年6月24日、東京・南青山の旧秋山庄太郎アトリエに「秋山庄太郎写真芸術館」がオープンしました。
急逝の1か月前、秋山庄太郎は家族に「アトリエを美術館にするから手伝って欲しい。収集した絵画も展示したい」と相談しました。没後、遺族は厖大な量のフィルム整理に取り組みながら、ミュージアム設立準備を進め、この度、開館の運びとなりました。
建物は構造および運営上の理由から改装しましたが、基調は極力残すようにするとともに、写真家活動の拠点「秋山スタジオ」、東北における撮影拠点・アトリエ「山粧亭」の資材を随所に再利用しました。

館運営のコンセプトは「こころの休み時間」。
一つは、ご来館の皆様に心安らぐひと時を過ごしていただきたい、という願いからです。
もう一つは、秋山が40歳のころ、仕事を離れて約4か月をパリで過ごしたことによっています。滞在中、昼は美術館やギャラリーに通い、夜は芸術家たちと酒を酌み交わしながら…の自由気ままな日々でした。秋山は帰国後、新たに「抽象」作品をテーマに加え、またライフワーク「花」写真にも取り組むようになっていきました。私たちは、この4か月を写真芸術家たる秋山庄太郎のターニング・ポイントとしてとらえています。秋山は晩年、「パリでの4か月が、今までの人生で一番楽しかった」と語り、また「パリで撮影した作品も南青山の美術館に展示したい」との意向を示していました。
当館ではこのような基本的な考え方を中心に据えながら、秋山庄太郎の諸作品の展示や写真芸術の普及活動等に取り組んでまいります。
秋山庄太郎写真芸術館